- 2016-8-8
- ニキビケア(化粧品・成分), 洗顔

たくさん並んでいるスキンケアアイテム。
洗顔フォームに美容液に化粧水に乳液。
スペシャルケアの為のパックや、この時期欠かせない日焼け止め。
いつの時代も女性の関心を集めるアイテムばかりですよね。
自分のなりたいお肌を目指して、女性たちはスキンケアアイテムをセレクトします。
ニキビケアをされている方たちは特に、スキンケアアイテム選びに頭を悩ませるのではないでしょうか?
ニキビケアをしていく上で、「ニキビを刺激しない優しいアイテム」を選ぶことはとっても大切です。
スキンケアアイテムの話になると、必ずと言って良いほど登場するのが、「界面活性剤」。
一度は耳にされたことがあるのではないでしょうか?
「界面活性剤はニキビを刺激する」
「界面活性剤が含まれているアイテムは選んではいけない」
など、よく言われていますよね。
何かと悪者にされがちなこの「界面活性剤」ですが、どんな成分なのか、どうしてニキビに良くないとされているのか、ご存知でしょうか?
界面活性剤は、悪いものだけではない!
そもそも界面活性剤とは何なのでしょうか?
なんだか良くわからないけれど、悪いイメージ・・・という方は多いのではないでしょうか?
界面活性剤とは、化粧品などに使われる原料の一つです。
主な働きの一つとして、異なる成分同士を馴染ませる「乳化」というものがあります。
逆を言えば、この界面活性剤がなければ、せっかく集めた美容成分同士がバラバラになってしまいます。
また、界面活性剤は、化粧品の使用感を高めたり、容器の中で細菌が増殖してしまうことを防いでくれる役割があります。
どんなに良いアイテムでも、使い心地が悪かったり、開封後すぐにバイキンが繁殖してしまったらがっかりしますよね?
また、界面活性剤は実は、スキンケアアイテム以外にも使われています。
何に使われているかと言うと、なんと食品です。
界面活性剤が持つ、水と油をつないでくれる「乳化」の力はここでも大活躍します。
マーガリンにバター、マヨネーズ、アイスクリームなど、界面活性剤が使用されている食品はたくさんあります。
口に入る「食品」ですから、安全性は絶対に確保されていなければなりません。
日本は食品に対するとても厳しいテストがあります。
これをクリアしないと、お店に出回ることはありません。
おかげで、私たちは安心して食品を入手することが出来ますよね。
界面活性剤が決して悪いだけではないということが、少し伝わってきたでしょうか?
では、どうして界面活性剤=悪いものという図式が成り立ってしまうのでしょう?
界面活性剤が悪者扱いされる理由は、「洗浄力」。
界面活性剤には多くの種類が存在します。
その数、数千以上。
これらの中から、化粧品開発者たちが役割ごとに界面活性剤を選んでいます。
肌がダメージを受ける、つまり肌のバリアが傷つけられるのはどんな時でしょう?
それは、「洗い流す」作業の時です。
そう、洗顔アイテムですね。
これ以外のスキンケアアイテムには、「洗い流す」ための界面活性剤はほぼ使用されていませんので、あんまり心配いらないでしょう。
界面活性剤が悪いイメージを持つ理由は、
強すぎる洗浄力が、肌を守ってくれるバリア機能まで洗い流してしまう恐れがある、ということにあったのです。
界面活性剤不使用!お肌に優しい洗顔料は存在する?
「じゃあ界面活性剤を使っていない洗顔料を使えばいいんだ」
と思われる方もいると思います。
「界面活性剤不使用の洗顔料」。
なんとなく出来そうなイメージがあるかもしれませんね。
しかし、「様々な成分が混ざり合っていて、洗える」ということは、すでに界面活性剤の力を利用していると言えます。
また、「擦ると泡立つ」というのも、界面活性剤の持つ「起泡」という働きのためです。
全てをクリアして、肌のバリア機能を守りながら、しっかり泡立てて、汚れを落とす。
これは、現代の技術ではかなりハードルが高いと言えます。
では、ニキビケアのために、お肌に優しい洗顔料を選ぶことは不可能なのでしょうか?
いいえ、そんなことはありません。
界面活性剤の中にも、お肌に優しいものはちゃんと存在するのです。
イオン性界面活性剤と非イオン性界面活性剤
それを見極めるポイントは、「イオン性」かどうかということにあります。
「肌は弱酸性♪」というCMを耳にしたことはありませんか?
そう、私たちのお肌の表面は、弱酸性に保たれています。
対して、肌内部はアルカリ性。
肌の内部と外部の境目には、弱い電気の膜があります。
この電気の膜を通ることが出来るのが、イオンです。
つまり、それだけ浸透する力が強い=刺激が強いということ。
「イオン性界面活性剤」はこのイオンを持っています。
では「非イオン性界面活性剤」はどうかというと、
イオンを持っていません。
比較的ニキビにも優しい界面活性剤と言えるでしょう。
本当の意味でニキビに優しい洗顔料を選ぶとすれば、
この「非イオン性界面活性剤」が使われているアイテムを選べばいいのです。
界面活性剤と上手く付き合おう
しかしながら、なかなか店頭で成分を一つ一つ見比べていくのは、難しいですよね。
そこで、一つの目安として、こういった優しい成分で作られた洗顔料には「低刺激」と書かれていることが多いです。
さらに、「石油系界面活性剤不使用」と書かれた洗顔料は、「非イオン性界面活性剤」で作られていることが多いので、
次回洗顔料を選ぶ際には、是非参考にしてみてください。
化粧品には欠かせない、「界面活性剤」。
特徴を理解して、ニキビケアに役立てていきたいですね。