- 2016-10-20
- ニキビケア(化粧品・成分)

この記事では「ニキビケアに良く効く!」と言われているサリチル酸が本当にニキビ肌に有効なのかについて紹介しています。
ドラッグストアで売られている「ニキビケア用」の化粧水や洗顔料にほぼ配合されている「サリチル酸」という成分をご存知ですか?
昔は「ニキビケア=サリチル酸」とも言われるほどで、今では数百円のドラッグストアで購入できる化粧品からニキビケア専用の洗顔料や何万円とする化粧品にまで使用されている成分です。
ここまで言われると「そんなにすごい成分なの?」と気になりますよね。
ですので、サリチル酸が本当にニキビケアに有効なのか、副作用はないのかについて紹介したいと思います。
ニキビに有効なサリチル酸とは何者?
まずはサリチル酸がどんな成分だか知らないと何も始まらないですよね。
サリチル酸は「サリチル酸Na」や「ヒドロキシ安息香酸」などと呼ばれる、ナトリウムフェノキシドと二酸化炭素加熱加圧化で反応させることで生まれる合成有機化合物です。
医療でも非ステロイド系抗炎症薬として扱われています。
元々はセイヨウシロヤナギの樹皮から結晶として発見されたもので、1700年代から使われている熟練物です。
また、抗菌防腐作用、角質溶解作用、抗炎症作用があるため、医薬品のほかに化粧品、食品などの防腐剤としてよく使用されてきました。
しかし、サリチル酸は飲用してしまう消化器障害が起こりやすくなるため、現在は食品への使用は禁止されています。
また現在の医薬品としては「サリチル酸ワセリン軟膏」で処方されることがあり、5%配合、10%配合の物があります。
その他にも美容皮膚科、整形外科などでは「サリチル酸ピーリング」として、お肌の新陳代謝を促す処置に使用されています。
また、ニキビケアとは関係ないですが、強い殺菌効果や角質層を軟化させる効果があるため、皮膚科では水虫の治療にも使用されています。
サリチル酸がニキビケアに有効な訳は?
先ほども話しましたが、サリチル酸は殺菌作用、抗菌作用が強く、化粧品に防腐剤として使用されています。
ニキビの原因は毛穴の詰まり、アクネ菌などの雑菌の繁殖ですので、サリチル酸を防腐剤として使用する事でアクネ菌などの雑菌の繁殖を抑える事が出来ます。
もちろん、新しいニキビを防ぐだけではなく、すでにできているニキビの悪化防止にもなります。
また、サリチル酸は「角質溶解作用」も優れています。
よく皮膚科では、イボを取る時や踵のかさつきの診療の時にサリチル酸配合の軟膏を処方されることが多いのもサリチル酸が角質溶解作用に優れているからです。
サリチル酸の角質溶解作用によって、固い角質を柔らかく溶かしていき、イボや踵のかさつきを取り除く事が出来ます。
また、美容皮膚科で行われている「サリチル酸ピーリング」でも同じような効果があります。
古い角質を溶解、軟化させるこで排出を良くしてあげることでニキビが出来やすい環境を防ぐ事が出来ます。
古くなってしまった角質が排出されずに溜まってしまうと、お肌はどんどん固くなってしまい、毛穴が詰まりやすくなり、ニキビの出来やすい環境になってしまいますからね。
また、サリチル酸ピーリングをすることでお肌の角質が薄くなり、普段使っている化粧品の成分がより浸透しやすくなることもニキビケアには有効と言えます。
サリチル酸のニキビケアデメリットは?
今まではサリチル酸がニキビケアに有効という事をお話ししてきましたが、今度は誰しもが気になる副作用についてお話しさせて下さいね。
サリチル酸は高い殺菌作用や角質溶解作用がある分、それだけお肌に与える刺激が大きくなってしまいます。
ですので、サリチル酸配合の化粧品を使う場合は配合量に注意しないと、お肌に異常をきたしてしまう事が多いです・・。
また、配合量がさほど多くなくてもお肌によってはすぐに異常が出てしまう方もいますし、毎日使用する事で「ニキビケアやりすぎ」になってしまいます。
副作用としては、
赤み
痒み
炎症
肌荒れ
ニキビ悪化
がメインで出てきます。
美容皮膚科のピーリングでも使用されるくらいサリチル酸は効果が強いため、毎日サリチル酸でケアをしてしまう事で副作用に悩まされる場合があります。
また、角質溶解=角質を薄くする=お肌が乾燥しやすくなるため、皮脂が今以上に過剰に分泌されてしまうケースも十分にあります。
皮脂の過剰分泌が進んでしまえば今あるニキビも炎症を起こし、どんどん悪化してしまう可能性がありますので、使用方法には注意が必要です。
乾燥肌や敏感肌の方には特にサリチル酸配合の物はオススメできないので、注意してくださいね。